日本の接客は、正しい敬語を使ったり丁寧な言い回しを心がけたりとルールがとても厳しいですが、英語での接客はどの程度の丁寧さが必要なのでしょうか?
比較的カジュアルと言われる英語接客においても、やはり丁寧な言い方を心がけることはとても大切ですよね。
今回は、英語で接客する際に知っておくと便利な用語&表現をご紹介したいと思います。
【1】丁寧な表現には過去形を使おう
英語のルールとして、過去形を使うことによって直接的な言い方を避け、より丁寧に聞こえます。
Would
- Would you like ~?(〜をご希望ですか?)
- Would you like to~?(~したいですか?)
- Would you mind ~?(~を気にしますか?)
Wouldはとても万能な単語で、直接的なちょっと強い言い方をさけるクッション材のような役割をしてくれます。
質問する場合以外に、提案するときも使うことができます。直接的ではなく少しやわらかい言い方にするためにWouldが役立ちます。
- I would recommend~(~をオススメします)
- I would suggest~(~を提案します)
Could
友達同士などカジュアルに使う「Can you~?(~してくれる?)」に比べて「〜していただけますか?」という丁寧に聞こえるのが「Could you〜?」
丁寧な表現として1番馴染みのある表現。相手にお願い事をするときや、こうしてほしいと伝えるときは、Could you~?を使いましょう。
Could you と似た意味で Would you も「~して頂けますか?」として使うことができます。
- Could you …? ⇒相手が~することが可能かどうかを尋ねる要求
- Would you …? ⇒相手が~する意思があるかどうかを尋ねる依頼
Did you~?
- Did you want to make a reservation now?
「今、予約されますか?」 - Did you want some sugar in your tea?
「紅茶に砂糖をお入れしましょうか?」
こちらはあまり聞き慣れない方も多いかと思いますが、ネイティブスピーカーは「Do you…?」をさらに丁寧にするために「Did you…?」を使うことが多いです。
過去形の「Did」を使っていますが、この場合は「~したかったですか?」という過去を意味しているわけではなく、ただ丁寧な言い方をしているだけなのです。ただ、この表現を知らない人にとっては「???」となってしまいますよね。
Do you want to~? は比較的カジュアルな言い方ですが、Did you want to~? に変えるだけで同じ意味で丁寧な表現になります。(Would you like to~? と同じ意味で使えます。)
【2】 「もしよろしければ」を付け加えてみる
次に、日本語で言う「もしよろしければ」を付け加えることによって、直接的な言い方を避ける表現をご紹介します。
if you don’t mind…「差し支えなければ」
Could you tell me the reason for cancellation if you don’t mind?
「差し支えなければ解約の理由を教えて頂いても宜しいですか?」
『もしかしたら気に障るかも』『これ聞いても大丈夫かな?』というちょっと際どい質問の時には、一言「差し支えなければ」という言葉付け加えてみましょう。
if you would like…「ご希望であれば」
Please let me know if you would like to try it on.
「もし試着をご希望であればお知らせ下さい。」
こちらはもっとプラスの意味で使えます。「強制ではないけど、もし良かったらどうですか?」というやわらかなニュアンスになります。
【3】「恐れ入りますが」を付け加えてみる
続いて、こちらも定型フレーズです。「恐れ入りますが」を文頭に付け加えることで、否定や断りのニュアンスを和らげます。
I’m sorry but…「申し訳ございませんが」
I am sorry but they are sold out.
「申し訳ございませんが、売り切れです。」
シンプルな断り文句。Veryを付け加えて I’m very sorry but… とさらに謝意を強めることもできます。
I’m afraid (that)…「恐れ入りますが」「あいにく」
I’m afraid we don’t have any single rooms available.
「あいにくシングルの空きがございません。」
直訳すると「~が怖いです」になりますが、これも定型フレーズで「申し訳ございませんが」「恐れ入りますが」「あいにく」という意味になります。
I’m sorryよりさらにフォーマルな言い方なので、接客の場でよく用いられます。
【4】しっかりとした相槌を!
最後に、基本だけど何よりも大切な相槌として使える表現をいくつかご紹介します。
Sure. / Sure thing.「もちろんです。」
カジュアルでもフォーマルでも使える万能表現。お客さんから「~してくれませんか?」などと依頼を受けた時の受け答えとして使える表現です。
No problem.「問題ありません。」
こちらもカジュアルでもフォーマルでも使える表現。お客さんから「~してもいいですか?」と許可を求められたときなどに使えます。
Certainly.「かしこまりました。」
Okay や Sure でも間違いではありませんが、さらにフォーマルな表現が必要なシチュエーションでは、Certainly を使えば間違いないでしょう。
まとめ
以上、英語で接客する際に知っておくと便利な用語&表現をご紹介しました。
丁寧な表現の基本の要点をいくつか掴んでおけば、そこから応用ができます。日本クオリティの丁寧な接客の場で使ってみてはいかがでしょうか。