日本国内のみならず、今や多くの国で人気の食べ放題のお店。日本語では「ビュッフェ」や「バイキング」とも呼ばれていますよね。
でも、実際に英語で「バイキング」「ビュッフェ」と言っても、英語圏では「???」という反応が返ってくるでしょう。
今回は、食べ放題についての英語ボキャブラリーと、接客で使える表現をご紹介したいと思います。
【1】「食べ放題」は英語で何て言う?
まず最初に、食べ放題のレストランは英語で以下のように言います。
- All-you-can-eat restaurant
- Buffet restaurant
※ちなみに飲み放題は、All-you-can-drinkと言います。
店によっては Buffet と呼ぶところもあり、これが日本でいう「ビュッフェ」にあたるわけですが、発音は全く異なるので要注意。
発音の仕方は「バフェィ」もしくは「ブフェィ」で、フェの部分にアクセントを置きます。
I love going to buffet styled restaurants.
「ビュッフェ形式のレストランに行くのが好きです。」
『All-you-can-eat』 と 『Buffet』 の違いは?
All-you-can-eat はシンプルに「食べ放題」の意味として使えますが、Buffet の元々の意味は「好きな料理を自分でとって立食する」もしくは日本で言う「セルフサービス形式」の食事を指します。
- お皿を持って、料理を自分でとりにいくスタイルをBuffet
- テーブルでオーダーして店員が持ってくるスタイルをAll-you-can-eat
つまり、結婚式の2次会など立食パーティーなどの場合は、Buffet party、焼肉食べ放題のお店は、All-you-can-eat BBQ restaurants、立食&食べ放題を強調したい場合は、All-you-can-eat buffet と呼んだりします。
『バイキング』とは?
次に、普段私たちが日本で使っているバイキングとはそもそもどんな意味があるのでしょうか?
日本でバイキングは「食べ放題」を表しますが、元々バイキングとは西ヨーロッパの海賊のこと。料理と全く関係ないのです。
では、なぜバイキングなのか。その理由は、1957年(昭和32年)、当時の帝国ホテル支配人の犬丸徹三が旅先のデンマークでスモーガスボード(スウェーデンで発祥した、現在のビュッフェ形式の料理を意味する)を目にして、日本に取り入れようとしたことがきっかけでした。
長くてとても覚えにくい「スモーガスボード」という名前の代わりに、もっと覚えやすく親しみやすい名前がないかと考えた結果、当時流行っていた映画「バイキング」の豪快な食事シーンが印象的だったこと、さらに「北欧といえばバイキング」という概念から、「バイキングレストラン」名付けられたそうです。
これは、もちろん日本独自の料理スタイル名なので、英語ではまったく通じません。
(参考: Wikipedia⇒食べ放題)
【2】食べ放題の接客で使える表現集
続いて、食べ放題のお店の店員さんが使える英語のフレーズをいくつかご紹介したいと思います。
基本的な説明フレーズ
- You can eat as much as you want.
(好きなだけお召し上がり頂けます。) - You can order anything you like from the menu.
(メニューからお好きなものをご注文下さい。) - You can take anything you like from the buffet.
(料理コーナーからお好きなものをご自由にお取り下さい。) - All-you-can-eat for 2,000 yen
(食べ放題 2,000円) - All-you-can-drink for 1,000 yen
(飲み放題 1,000円)
※Buffetは、元々フランス語で「飾り棚」を意味しています。
食べ放題の時間制限がある場合
席が混み合っている時や、人気店の場合、時間制限を設けているところも多いですよね。以下は、2時間の制限時間があることを伝える例文です。
Just to let you know, there is a 2 hours seating limit for tonight.
(今晩、お席は2時間の時間制限を行っておりますので、ご協力をお願い致します。)
Just to let you know, →「一応お知らせまでに言うと・・・」という便利な決まり文句
食べ残しを防ぐよう呼びかけてみよう
食べ放題で働く立場として気になるのが食べ残し。頼みすぎて結局残したりと、せっかくの料理が無駄になることのないよう、お客様に呼びかけをしましょう。
案内時に直接伝えても良いし、別紙に書いてメニューと一緒に渡したり、張り紙を壁に貼ったりするのも有りですね。
Our restaurant policy is that leftover food can be charged.
(当店の方針として、食べ残しに関しては追加料金をお支払い頂く可能性があります。)
- Policy ポリシー、方針
- Leftover food 食べ残し
- Can be charged 料金を課せられる可能性がある、有料になる
We certainly encourage you to avoid over ordering and wasting food.
(お客様には注文のし過ぎや、食べ物を無駄にすることのないよう、何卒ご理解とご協力をお願い致します。)
- Certainly 確実に
- Encourage 勧める、促す、働きかける
- Avoid 避ける、防ぐ
- Over ordering 過剰注文
- Wasting food 食べ物を無駄にすること
まとめ
以上、食べ放題についての英語ボキャブラリーと、接客で使える表現をご紹介しました。
他のレストランと比べると、お客さんへの接客の時間は少ないかもしれませんが、基本的な食べ放題の説明や、方針を英語でスムーズに伝えられるように意識してみましょう。